定期的にはり・きゅうを受けている人ってどんな人?(その1)

どんな人がどれくらいの頻度で鍼灸を利用しているのか?

鍼灸院ってひと昔前よりは身近になりましたが、縁のない方にとってはまだまだ未知の世界ですよね。これだけ西洋医学が進歩している世の中で、どんな人が継続して鍼灸に通っているのか気になりませんか?(気にならない方はゴメンナサイ)興味のある方はぜひ続けて読んでみてください。実際に定期的に通っていいただいている患者さんの概要を通院頻度別に紹介したいと思います。今回は『週1回のペースで来院されている患者さん編😊』 少しでも鍼灸を身近に感じていただけると嬉しいです。

週1回通院をされいてる方

週に1回通院されてる方は、大きく分けて4パターン。①妊活中の方 ②自律神経系でお悩みの方 ③お仕事などで常に体のメンテナンスが必要な方 ④持病ケアの方です。(妊活の方は妊娠して安定期を迎えると妊活鍼灸は卒業となりますが、そのまま妊娠中のケア・安産鍼灸に移行継続する方もおられます)

① 妊活中で週1回来院されてる方

妊活中で週1回来院される患者さんのメインの目的は体質改善になり大きく分けてタイミング療法中の方と体外受精中の2つになります。

タイミング療法中の方

タイミング療法中でかつ病院に通院しているにも関わらず半年以上妊娠できない場合統計的にステップアップすることがおすすめですが、何らかの理由でしばらくタイミング療法を継続する場合があります。その際に「同じプロセスで、結果だけ変化させることを期待する」ことは望ましくありませんので、プロセスに変化を加える意味で鍼灸施術を選択する方がおられます。鍼灸施術によって体質改善を行い、卵胞の順調な発育子宮内膜および頸管粘液の充実月経周期の安定など客観的に変化が判断できる材料を目標に施術を行います。

体外受精中の方

体外受精中の場合、既に採卵を経験している方は、胚盤胞のグレードという客観的な指標がありますので、週1回の鍼灸を継続することで少しでもグレードに上がるように施術を行います。グレードの改善以外にも、鍼灸施術を通して心身のストレス緩和カウンセリングによる不安の解消モチベーション維持も行うことができ、妊娠・出産という結果にもつながりやすくなります。(三十代はグレードの改善がかなり期待できます。四十代は質の維持が目標となる場合が多いです)
移植周期に関しても、鍼灸が介入したことで着床率が上がったとの論文があることから、過去に良いグレードの胚を移植しても陽性が出ないような方に対して着床の手助け、環境作りができると考えています。

体質改善についてひと言
「体質改善」ってかなりふわっとした言葉で具体的に何を指しているかわからないため、個人的にはあまり好きではないのですが、言葉としてはかなり浸透しているのと、なんとなくのイメージ(←これがホントは良くない)が伝わっているような気がするので当院でも使わせていただいています。当院の考える体質改善についてはまだ別の機会に「つぶやきコラム」でふれたいと思います。

② 自律神経系の悩みで週1回来院されてる方々

この自律神経のケースは様々です。そもそもそれぞれの疾患のどこまでを自律神経の不調と捉えるのかは難しいところですが、今回は原因が分かりにくいものは(少々乱暴なやり方ですが)全てこの中に入れてみました。ほとんどの方になかなか治らない慢性的な症状があり、毎週来られているのはその慢性症状に対して効果を実感されている方です。完全に良くなるというよりは、病院からの処方薬や薬局の漢方、整体、カイロなどいろいろ試した結果、鍼灸を続けているのがその人にとって現状最も良い状態が続くと判断されているので来院されているといった感じです。症状はさまざまで箇条書きにしてみました。
・胃腸の不調(便秘/軟便/下痢/お通じが不規則/食欲不振)
・慢性疲労(倦怠感/1週間が長くて持たない/耳鳴り/耳閉感/頭痛)
・精神的な疲れ(うつ症状/不安感/動悸/吐き気)
・肉体疲労とは異なった首・肩・腰などのだるさ、痛み
・妊活以外の婦人科系(月経不順/生理痛が重い/更年期)
上記のような症状に関して、継続していると日常が楽に過ごせるとのことで週に1回のペースで来院されています。

③ メンテナンスで週1回来院されるケース

週1回、身体のメンテナンスで通院されてる方は、肩、腕、背中、腰などにお仕事で負担がかかることが多い方です。既に筋肉や各部位に疲労が蓄積していたり、関節や腱が慢性的な炎症を起こしているケースが多いです。そのまま仕事をしていると支障が出る(出ている)場合があるため、仕事を続けながら炎症や疲労を徐々にとっていく施術になります。(メンテナンスのケースは大体2-3ヶ月、半年、1年くらい継続されると炎症や慢性的な痛みが軽減される感じで、その後は頻度が月1回からシーズンに1回くらいに変化することが多いです☺)

持病ケアで週1回来院されているケース

こちらのケースもざまざまですが、若い方では「持病からくる倦怠感のケア」「抗がん剤治療中の倦怠感の緩和ケア」「がん治療後の免疫維持・副作用のケア」などが主で、70歳前後の方では「慢性の腰や膝の痛み」「手足のしびれ」「それを含めた養生や健康維持」が目的の方がメインとなります。

共通しているのは効果を感じて日常が楽になってる方

ひと言でまとめると、週1回来院されている方は「施術の効果を感じて日常が楽になっている方」になります。以上、今回は『週1回のペースで来院されている患者さん編』でした。少しでも鍼灸院に通っている方の雰囲気が伝わると嬉しいのですが、いががでしたか? 次回は『隔週、月イチ、季節イチで来院されいる患者さん編』も考えていますが…。いつかしら😅

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