食後の膨満感と足のむずむず

はりあん

足が温まると『足がムズムズする』といったしびれとは異なる症状を訴える患者さんがおられます。「足むずむず症候群」「レストレスレッグス症候群」とも呼ばれ、睡眠障害などから生活の質を下げる原因となります。症状自体の他に、うつ病と同じように見た目に病的な変化がないため、周りの人に理解されづらくそのことがストレスになる場合もあります。
参考:レストレスレッグス症候群 / むずむず脚症候群(厚労省)

属性10代 女性(高校生)
主訴食後、お腹にガスが溜まり授業に集中できない。夜、足がムズムズして眠りにつけない
状況

結果
◆状況
中学生のころから『過敏性腸症候群』の症状があり、高校に入ってからは朝食後や昼食後にお腹にガスが溜まり、休み時間ごとにトイレに行く。授業に入るとすぐにガスが溜まりお腹が張ってきて授業に集中できない。お通じは良いとは言えないが毎日ある。
また、脚がムズムズする症状が中学3年生のころから始まり、現在、月に2回くらい症状が出て夜寝るときに気になって寝付きが悪い。むかしから足裏の汗をかきやすく冬場は毎年しもやけになるのもなんとかしたい。

◆1回目の施術
全身に鍼施術を行い。小児鍼のローラー鍼も使用した。お灸は行わなかった。

◆2回目の施術(3日後)
1回目の施術のあとは、ガスの溜まり具合や脚の汗など特に変化がなかったとのこと。変化がなかったので前回とは施術方法を変えて全身に施術を行った。

◆3回目の施術(1回目から1週間後)
脚のムズムズの症状はでていないが元々月2回くらいの症状なので改善したかは不明とのとのと。食後の膨満感、ガスによるお腹の張り具合は変わらず。鍼施術も更に変化を加えた。

◆4回目の施術(3回目から1週間後)
脚のムズムズの症状は出ていないが腹部の膨満感は変化なし

◆5-8回目の施術(10日から2週間に1回の頻度)
初めての施術から2ヶ月以上、脚のムズムズの症状は出ていない。ムズムズは少し改善していると思われる。脚の汗もかかなくなって今年は寒さもゆるいせいかしもやけになっていない。お腹のガスの溜まる感じは改善を感じられず、むしろ通院間隔が空いたら悪化したようにも感じたとのこと。

◆3ヶ月後(10日に1回:月3回くらいのペースで通院)
ここ一週間、自覚できるほど食後のガスの溜まりが弱くなってきた。学校でもトイレに行く回数が明らかに減った。脚のムズムズもずっと出ていない。腹部の膨満感に変化が出てきたのが嬉しいとのこと。もとに戻ってしまうのが不安なのでしばらく継続したいとのこと。
はりあん

一番悩んでいた腹部膨満感がずっと改善していない(変化のない)状態で、3ヶ月も通院していただき正直当院も申し訳ない気持ちでしたが地道に続けた結果、症状に変化が出てきました。
続けていれば、誰でも必ず良くなるわけではありませんがこのような症例もあるとのことでサイトに載せてみました。
まだ体が作られている途中の小児や若い方は、なにか調子が悪いときに体質改善を試してみる価値はあるかもしれません。
今回のケースでは(通院前から取り組んでいた)食事の工夫など本人の努力もあったと思います。

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