胃の不調、停滞感

はりあん

胃の働きは自分の意志ではコントロールすることはできません。胃の活動は、自律神経と密接な関係がありますので、鍼灸が得意としている分野のひとつです

属性60代 女性
主訴胃酸の出過ぎや、胃の活動が弱まって胃の内容物が残っている感じを改善したい
状況

結果
◆状況
5年前に胃がんで胃を1/2切除。術後ひと月経過したくらいから1/2になった胃に対して胃酸が出過ぎるようで逆流性食道炎になった。それ以降、乗り物酔いでも吐いてしまうこと多くなった。手術の影響で器質的な変化があったため、逆流性食道炎はある程度仕方がないと諦めているが、胃酸の出過ぎによる乗り物酔からの吐き癖は、旅行などで不便なのでなんとかしたい。またや胃の活動が弱まって胃の内容物が残っている感じを改善したい。

◆1回目
今回来院した理由が、胃カメラをする予定が、前日から絶食をしていたにもかかわらず胃に内容物が残っていたため検査が当日に中止になったことがきっかけ。胃があまり活動していないことを改めて認識した。当院としては、胃の働きを良くする目的で来院されたので自律神経を整え、胃腸の働きを良くすることをメインに全身に鍼灸施術を行った。

◆2回目(初回の4日後)
1回目の施術のあと、胃が働き過ぎたのか一時的に吐き気が増して、実際少し吐いた。2日くらい体調が良くなかったが、昨日くらいから元の体調に戻ってきた。前向きに考えれば鍼施術が何らかの影響を与えているのでしばらく続けてみるとのこと。

◆3回目(2回目から7日後)
2回目の施術のあとは体調の悪化もなく、船に乗る機会があったがいつもは必ず吐いてしまうのが、今回は吐くことがなかった。(趣味で海に出ることあり船に乗る機会が多いとのこと)普段の調子もなんとなく良い。逆流性食道炎は感じないわけではない。

◆4回目(3日目から2週間後)
天気の影響なのか(仕事には行けたが)珍しくめまいが一日あった日があった。その日以外は体調は悪くない。鍼を始めた同時期に漢方も始めたので、何が効いているかわからないが、少なくとも悪化はしていないし、以前よりは全体的に調子が良いのでしばらく鍼も続けて様子をみたい。

◆5回目以降(月に2回の施術を初診から半年継続)
前より明らかに食欲が出てきた。以前は毎朝吐き気で目が覚めるような状態だったが、最近はほとんどそれがなくなった。毎晩酎ハイを一缶飲むようになり、それが良いのかもしれないがとにかく今は漢方もやめた状態でも調子よい。更に鍼を継続してみたいとのこと。
はりあん

補足:
胃酸は食べたものの消化および吸収を助ける働きあります。多すぎても少なすぎても駄目でバランス(適量)が重要になります。
胃酸は食事の際に「香り」や「美味しそう」など、脳が刺激されると分泌が開始されます。辛味成分や、炭酸、アルコール、カフェインなど刺激物でより分泌が促されるので胃酸過多のときには食事に注意が必要です。

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